HRカンファレンス2020『多様性を活かせる組織になるには』講演レポート
弊社代表、荒金が、2020年5月13日(水)に開催されました「HRカンファレンス2020春」に登壇し、「多様性を活かせる組織になるには。心理的安全性の高い組織を作るための3つのポイント」で講演いたしました。
お忙しい中、オンライン開催にも関わらず、134名にご参加いただきましたこと、心より御礼申し上げます。
アンケート結果、ご感想、当日いただいたご質問への回答をまとめましたレポートを作成いたしました。下部にセミナー動画も公開しておりますので、ぜひご覧ください。
講演概要
日時 | 2020年5月13日(水)13:00ー14:00 |
講演テーマ | 多様性を活かせる組織になるには。心理的安全性の高い組織を作るための3つのポイント |
登壇者 | 荒金雅子(株式会社クオリア代表取締役) |
参加人数 | 134名 |
参加イベント名 | HRカンファレンス2020春 |
主催 | 日本の人事部「HRカンファレンス」運営委員会 |
講演 | 厚生労働省 経済産業省 |
参加いただいた方のアンケート結果
ご感想を自由にお聞かせください
- 短時間でしたが、大変密度の高いご講演をいただきまして、ありがとうございます。今後の対応施策を考えるうえでも、大変参考になるものと思っています。
- 非常に学びが多かったセミナーでした。アンコンシャス・バイアスをなくすためにはまず本人に気づいてもらうことが大事で、ただ一回のセミナーだけでは定着しないのではないかと思います。今回ご紹介いただいたマイクロラーニングは認知の定着に繋がるのではないかと期待をしています。
- 心理的安全性を担保するための取り組みとして、枠組みから具体的なプログラムまでの情報があり参考になりました。1点残念だったのが情報量が多く、講演を伺いつつ資料を追いきれず、メモも追いつきませんでした。講演資料を公開していただけるとうれしく思います。
- 本日の講演はとても勉強になりました。弊社でも今春よりD&I推進活動を開始しました。SDGsと結び付けて組織に根付かせていきたいと考えております。またご相談させてください。
アンケートでいただいたご質問への回答
多過ぎる規範、研修が逆効果になることもあるという説明がありましたが、その心理的背景についてもう少し詳しく教えてください。
イリス・ボネット著「WORK DESING-行動経済学でジェンダー格差を克服する」の解説で、大阪大学大学院経済学研究科教授の大竹文雄氏は、ダイバーシティ研修の多くに効果がないか逆効果になるという可能性について、2つの点を指摘されています。
①人々は多忙で疲弊しているために、自己コントロールを実践できずに、多様な人たちを受け入れられる職場を築けない
②人は好ましい行動をとった後に悪い行動をとる傾向がある。もともと男女差別意識を持った人が、ダイバーシティ研修を受けると、「免罪符」をもらったと感じて、より差別的になるという可能性がある。
男女差別を解消するための意識向上を目的とする研修はやめた方がよい。自らのバイアスを知る「解凍」、組織の現在の仕組みを基に改善策を考える「変容」、そしてそれを定着させる「再凍結」によって構成される仕組みを取り入れることが必要。
形式的な制度や仕組みや研修が多いほど、免罪符効果が強くなり、もうすでにD&Iは達成されている、あるいは少しくらい間違っても問題ない、という意識になりやすい、ということが考えられます。
当社においてもダイバーシティが企業価値向上につながると信じ取り組んでおりますが、何をもって証明するのか、その進捗や指標(KPI)をいかにするか、悩んでいます。何かアドバイスや他社・他国事例などありましたらご教示ください。
D&I経営の成果を業績との因果関係で見いだすのは非常に困難ですが、まずはどのような状態を目指したいのか、理念やありたい姿との関係性を明確にすることが重要ではないでしょうか。
D&I経営の意義については、ゴールドマンサックスの「ウーマノミクス5.0:20年目の検証と提言」をご参照ください。
また、投資機関やD&I経営に本気で取り組む企業が立ち上げた30%clubジャパンの取組みなども参考にしてください。
参考サイト
公益財団法人資本市場研究会「月刊資本市場(2019年6月号)」内 キャシー松井氏氏のレポート『ウーマノミクス5.0:20年目の検証と提言』(PDF)にリンクしています
セミナー動画
「もう一度見直して復習したい」「当日申し込んでいたのに、回線トラブルで見れなかった」など、動画公開に多数のご要望をいただきましたので、当日の講演会動画を公開いたしました。どうぞご覧くださいませ。