オーセンティック・コミュニケーションeラーニング
コミュニケーションの課題
私たちの社会、組織には、多様な人々が共に生きています。性別、国籍、年齢だけでなくLGBTQ、障がい者、育児中、介護中、闘病中の方などその属性は多様です。
多様な人々がお互いの背景や違いを理解できないためにコミュニケーションがかみ合わず、そのためにパフォーマンスが著しく低下することもあります。場合によっては、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見や思い込み)によるハラスメントなどの可能性も生じます。
知っているつもりでも、お互いに本当のところはわかっていない
私たちは、お互いの言葉や行動の違いにとまどうことがあります。
どうしてそういう行動をとるのかわからない
普通こうするだろう
この状況でそんなことを言うのは非常識だ!
このようなことは、自分とは異なる経験や背景を持っている人の言動の奥に何があるのか、言葉の奥にあるものについてあまり目を向けず、理解していないことから生まれます。
互いの氷山の下には、その人の考えや解釈、価値観などがあります。コミュニケーションの多くは、お互いが氷山の下にあるものを知らずに、水面の上にある言葉や行動のやり取りに終始しています。水面下に何があるのかを実はよくわかっていないのです。
多様な人々の間でのコミュニケーションの難しさはここから来ています。
「知っているつもり」は、アンコンシャス・バイアス
このように実はよく分かっていないのに、表面上だけを見て「知っているつもり」になると、相手が自分と同じ考えや解釈、価値観であるという誤った前提を抱いてしまいます。
思い込み
決めつけ
おしつけ
これらを前提としたコミュニケーションは「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込みや偏見)」であり、相手を傷つけたりストレスを与えてしまったり、場合によっては差別へとつながってしまいます。
まずは、自分も相手も「本当はお互いのことを知らない」という前提で、自分の解釈に誤りがあるかもしれないと認識することが大切。その上で、相手を尊重し、好奇心を持って聴きあえる関係をつくることが重要です。
表面的なコミュニケーションで起こる対立
そのためには、言葉や行動の奥にあるものに注目する必要がありますが、普段私たちは、その水面下にあるものを意識して言葉にすることはほとんどありません。情報や手段、考え方は重要ですが、それだけでは伝わらないことや対立することがあります。
この対立は、手段・方法をめぐる表面的なものであり、双方のその奥にある本当の意図や動機については話さず、お互いの意図が明かされないまま会話がすれ違ってしまいます。
指示やフィードバックというものが、出来事や情報の伝達、考えや立場を伝えるだけとなっていないでしょうか?
言葉のもっと奥にある大切なことを、みなさんは伝えられているでしょうか?
オーセンティック・コミュニケーションとは
考えや価値観のさらに奥にある意図や動機、大切にしたいことを「ニーズ」と呼びます。
オーセンティック・コミュニケーションとは、言葉や行動の奥底にある「ニーズ=意図や動機の深さ」に焦点を当て、率直で共感的、オープンなコミュニケーション手段のことを言います。
相手が伝えようとしていることの奥にあるものに耳を傾け、自分が伝えようとしていることをより深く理解し、伝えること。つまり、共感的で率直なコミュニケーションが、自分と相手との相互理解・信頼・心理的安全性を作り出します。
そのためにも、言葉や行動の奥底にある「ニーズ」、つまり「意図や動機の深さ」に焦点を当てることが必須になってきます。
率直に伝えることで“心理的安全性の高い”職場づくりが可能に
心理的安全性の低い職場と高い職場の違い
皆さんの職場は心理的安全性の高い職場ですか?
心理的安全性の低い職場では、「こんなこと言ったらどう思われてしまうだろうか・・」「責められたり、怒られたりしないだろうか・・」と思ったことを言えず、信頼関係のないコミュニケーションしかできません。
一方、心理的安全性の高い職場では、率直に思ったことを発言でき、異なる意見が出たとしても健全な対立を作り出すことができます。
辛辣な言葉ではなく、率直な発言をする。自己防衛・自己正当化ではなく、信頼に基づき弱みもオープンにできる。
率直でありながら、安心できるオーセンティック・コミュニケーションは、「心理的安全性の高い」職場づくりを可能としています。
オーセンティック・コミュニケーションの基本
オーセンティック・コミュニケーションは、ノンバイオレントコミュニケーション(NVC:非暴力コミュニケーション)をベースにした「自分の感情」を入口に、その奥にある「本質的な意図」に気づき、それを率直に伝え、共感的に聴きあうコミュニケーション手法です。
オーセンティック・コミュニケーションでは、以下の3つのことを大切にしています。
- 相手の言葉を共感的に聴くこと
- 自分自身に共感する自己共感
- 相手に率直に伝えること
相手や自分が伝えようとしていることの奥にあるものに耳を傾け、相手に対して共感的に聴き、自分に対して自己共感をしてあげること。そして、自分が伝えようとしていることをより深く理解し、伝えることが大事です。
率直に伝えるとは、自分の気持ちや意図を正直に自己開示し、相手にリクエストを伝えることです。
共感的に聴く、率直に伝える、これがオーセンティック・コミュニケーションの基本です。
クオリアが提供する研修の学習ステップ
クオリアが提供する研修では、オーセンティック・コミュニケーションの基本ステップを4段階に分けて学んでいきます。
ステップ1 共感的に聴く
ステップ2 自己共感
ステップ3 正直な自己開示
ステップ4 リクエスト
お互いが異なる存在であるからこそ、言葉の奥にあるニーズを共感的に聴き相手を理解する。相手だけでなく、自分の言葉の奥にある感情や意図・動機に気づき、自己共感してあげる。そして、自分の感情やニーズを自己開示しリクエストをしていくことで、お互いのニーズにフォーカスした対話が可能になり、相互理解が深まります。
手段や方法の対立を越えて、より効果的な解決に向けた話し合いができるようになるでしょう。
「eラーニング」を活用してオーセンティック・コミュニケーションを学ぼう
eラーニング「オーセンティック・コミュニケーション」の紹介動画
クオリアが提供するeラーニングの5つのメリット
オーセンティック・コミュニケーションeラーニングは、職場でよくある事例を取り上げドラマ化することで、会話の中で起こりうるコミュニケーションの課題を可視化しわかりやすく紹介しています。
客観的に自身の行動を振り返りながら、短時間でオーセンティック・コミュニケーションへの理解を深めることができるでしょう。
また、いつでもどこでも視聴が可能なので、多数拠点など会社の状況に左右されず社内に展開していくことが可能です。
共通の映像を見ながら社内のメンバー間で対話を深めることで、視点の違いやお互いの見方、気づきを共有する機会になり、組織内のコミュニケーションの課題を発見し解決することができます。
eラーニングの活用方法
このような方が学んでいます
さまざまな活用シーン
- 広く一般社員を含めた普及啓発での活用
- 役員、管理職研修や講演会でのワークショップの一部としての活用
- 社内講師によるアンコンシャス・バイアストレーニングの一環として活用
- ハラスメント対策に悩む管理職の学習用として、社内ライブラリーの蔵書に
オーセンティック・コミュニケーションeラーニング概要
内容詳細 | オーセンティック・コミュニケーションをテーマに、職場や日常の中で起こりうるコミュニケーションの課題とその対処法の事例をドラマ化。 登場人物の会話を通して、どのような場面でオーセンティック・コミュニケーションが必要なのか、会話の言葉からだけでは読み取れない事象に対して、具体的にどのように関わっていけば良いのか、ドラマを通して学んでいきます。 |
学習後の将来像 | ・多様な人々の間でのコミュニケーションの難しさの原因を理解し、思いやりが育まれるコミュニケーションが取れるようになる ・自分や相手が伝えようとしていることをより深く理解し、伝え合うことができるようになる ・より効果的な解決に向けた話し合いができるようになり、相互理解が深まる |
商品内容 | ■Chapter1 多様な人々がつくる組織におけるコミュニケーション ■Chapter2 オーセンティック・コミュニケーション - 共感的に聴き、率直に伝えるコミュニケーションとは - ■Chapter3 ステップ1 共感的に聴く - 相手の言葉の奥にあるものに耳を傾ける - ■Chapter4 ステップ2 自己共感する - 自分の真意に気づく - ■Chapter5 ステップ3・4 率直に伝える - 率直に伝える・伝え合う - |
販売タイプ | 【個人視聴販売】 2,200円(税込み)/人/1カ月間 ※10人からお申込み可能 弊社と提携している外部の動画提供プラットフォームサイトにアクセスし(ログインIDとパスワードをお渡しします)、視聴していただきます。 【コンテンツ販売型】 人数や予算など、ご要望に合わせて提供致します。 MP4データでの納品となります。弊社の指定するURLよりダウンロード頂くことで納品完了となります。 eラーニングによる映像学習に始まり、社内での運用・定着に至るまで総合的にバックアップいたします。 法人向けのプランでは、貴社のご要望に柔軟にお応えいたします。まずはお気軽にご相談ください。 |
監修・アドバイザー | 監修:株式会社クオリア代表取締役 荒金雅子 講師・脚本・制作協力:酒井麻里(㈱クオリアパートナー講師・Resonant Sign代表) |
販売元・問い合わせ | 株式会社クオリア |
監修者紹介
酒井 麻里(さかい まり)
株式会社クオリアパートナー講師・Resonant Sign代表
大手Slerで、品質管理(QMS)、プロジェクトマネジメントオフィス、プロセス改善推進、人財開発、事業企画などの担当組織の部長として現場支援を経験。2019年独立し、Resonant Signを設立。企業および法人にて、組織開発ワークショップ、メンタリング指導、各種研修を実施。2013年にNVC(ノンバイオレント(非暴力)コミュニケーション)と出会い、2015年よりNVCをシェア・教え始める。
CNVC(Center for NonViolent Communication)CNVC認定トレーナー。
eラーニング「オーセンティック・コミュニケーション」講師・脚本・制作協力。
荒金 雅子(あらかね まさこ)
株式会社クオリア 代表取締役
国際ファシリテーターズ協会認定プロフェッショナルファシリテーター(CPF)
日本心理的資本協会認定 PsyCapMaster(心理的資本開発指導士)
ダイバーシティ&インクルージョン推進のフロントランナーとして、長年活躍中。
2014年から本格的にアンコンシャス・バイアスの研修やコンサルティングを実施。製薬、自動車、電機、化学など大手企業を中心に、これまで100社以上、3000人以上の受講生に提供している。
わかりやすく楽しみながら学べるファシリテーションスタイルと目的と成果を意識したプログラム設計で高い評価を得ている。