商材のご紹介

育休準備/育休復帰研修

人生100年時代は仕事も育児もすべてがキャリアになる時代

人的資本経営において、組織の多様性をいかに担保していくかは大きな課題です。特に属性の多様性をさらに昇華させた「イントラパーソナル・ダイバーシティ」への注力、一人ひとりの多様性をいかに豊かにしていくかが近年では重要視されています。

イントラパーソナル・ダイバーシティとは、一人ひとりの中に多様な経験を積み、様々な役割を担うことで、多様な視点を獲得していくことです。日本語では「個人内多様性」と言います。長らくダイバーシティ施策といえば、属性の多様性(性別、国籍、障がいの有無)のみに注力されてきましたが、近年ではそこから踏み込み、属性や経験を経て培った「視点の多様性」が着目されています。

イントラパーソナル・ダイバーシティを培う育児との両立経験

視点の多様性をもたらす経験のひとつが育児です。

組織における育休社員に対する研修や支援は時代とともに変遷してきました。2000年代は「出産育児を理由に会社を辞めずに就労すること」を第一に、女性活躍推進法策定後の2010年代は「早期にフルタイム化して、就労時間を確保し、仕事の経験を積むこと」を重視する施策が目立ちました。

しかし、2020年代に入り、出産育児を多様な経験の一つとして捉えた上で、マネジメントスキルや視点の多様化など自身の力に昇華させるケースが増えてきました。それを裏付けるように、育児経験がマネジメントスキルを培う研究結果もでてきました。企業内の支援もその動きをさらに促進する施策が増えました。

つまり、育休準備/育休復帰研修は、子育てで培った力を活かして組織に貢献する社員を涵養する機会となったのです。

Z世代の育児休業取得への意欲はほぼ男女差なし

2022年4月に「産後パパ育休(出生時育児休業)」が創設され、企業には個別の制度周知及び休業の取得意向確認が義務化されました。また2023年には一定規模以上の企業に対しては、「男性の育児休業等の取得率」または「育児休業等及び育児目的休暇の取得率」の公表が義務付けられ、男性育休が義務化に伴い、対象世代の取得意識も高まっています。

マイナビ2024年卒の大学生へのライフスタイル結果によると、「育児休業を取って子育てしたい」割合は男子61.3%、女子63.2%で、その男女差1.9ptは過去最小でした。「男性は子どもが産まれたら、出世を第一に働きたいに違いない」という昭和では一般的とされた価値観も大きく変容しているのです。

女性の仕事と育児の両立には依然として課題がある

男性の育児への参加意識が向上する一方、仕事と育児を両立する障壁は依然として存在します。

女性が仕事と育児の両立を目指す場合、一つ目の壁は就労の継続です。内閣府が実施した『「第1子出産前後の女性の継続就業率」及び出産・育児と女性の就業状況について』調査によると、育休取得者は年々増加しているものの、出産前後に46.9%が依然として退職しています。退職理由は、第1子の妊娠・出産を機に仕事をやめた理由では、「子育てをしながら仕事を続けるのは大変だったから」が52.3%と最多です。

以前は結婚出産を機に女性が退職するM字カーブが問題視されていました。2020年代においては、結婚出産を機に女性が正規雇用から非正規雇用に転換するいわゆる「L字カーブ」が、女性のキャリア構築の障壁となっているのです。

二つ目の壁は「キャリアの停滞」です。育児休業や休職などで職場を離れることで復帰後のキャリアにネガティブな影響が出ることを「キャリアロス」と呼びます。また子育て中の女性が、仕事と育児を両立したものの、昇格や昇進は難しいキャリアに限定される「マミートラック」も大きな問題です。

営業や開発など第一線で働いていた女性が、育休復帰後にサポート業務に回され、職業経験を積めずに、キャリアアップへの機会と意欲を失っていくケースはよくあります。キャリアロスやマミートラックの問題は個人だけにとどまらず、女性管理職候補者の減少、女性管理職登用の難化など、組織全体に及びます。

過去の成功やアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)に囚われない新しい育休準備/育休復帰施策が必要です。

上司も悩んでいる!管理職向けの育休復帰サポート研修も

現在の管理職・マネジメント層は、長時間労働などにより私生活の時間が極めて少ない状態「プライベートロス」に陥っている方も多くいます。その場合、子どもはいても、子育て経験や知識が乏しいことも少なくありません。

「女性だから育児に専念したいだろう」「かわいそうだから責任の軽い業務にしてあげよう」など、よかれと思っておこなう上司や周囲の「慈悲的差別」が女性のキャリア開発を阻害するケースもあり、「育休希望の部下にどう声をかければいいか」「育児中のメンバーを含めて、どう部内をマネジメントすればいいのか」と悩む管理職層のお声をよくお聞きします。

育児を取り巻く状況や価値観は時代とともに一変します。育休復帰社員のキャリア開発の前段階として、育休を取得する部下を持つ上司を対象としたサポート研修も好評です。

研修概要

コース名育休準備/育休復帰研修
目的1)仕事と育児と家事の両立期における正しい知識やロールモデルの経験談を知ることで、両立の不安を払しょくし、積極的な両立につなげる。
2)目の前の状況だけに囚われず、子どもの成長や環境変化にあわせて、少し先のキャリア展望をもてるようにする。
3)両立に向けて支援ネットワークを築くヒントを得る。
研修の内容【育休準備研修】
・両立に向けた環境を作る5つのヒント
・チーム育児力の向上・復帰に向けて

【育休復帰研修】
・仕事と家庭の両立に必要なこと
・ロールモデルセッション
・私らしいキャリアを創るワークショップ

貴社のニーズにあわせて、下記のプログラムも実施いたします。
・【男性対象】男性育休取得者準備研修
・【男性対象】男性育休復帰者研修
・【上司向け】育休取得者両立支援セミナー
・【上司向け】育休復帰者両立支援セミナー
対象者男女で育休取得する社員
男女で育休を取得して職場に復帰した社員
そのパートナー
育休取得者/復帰者が所属する部門の上司
受講人数目安【対面研修】24~30人
【オンライン研修】24~50人
【ハイブリット研修】24~50人

*必要に応じて、研修効果を最大化するため、複数回実施や、サブファシリテーターおよびテクニカルファシリテーターの臨席をご提案する場合がございます。
研修期間やスケジュール半日、1日、複数日程など、お客様の希望スケジュールによって、研修の内容をカスタマイズし、柔軟に対応いたします。
場所全国対応可
オンライン/ハイブリット研修の場合は、お客様の希望ツールに準拠いたします(Zoom、Teams等)

*但し、オンラインサポートを弊社で実施する場合はZoomのみ承ります。
受講者への要件事前・事後課題の有無はお客様の希望により設定いたします。
対応できる研修形式対面/オンライン/ハイブリット

研修詳細

録画可(別途料金を申し受ける場合があります)
受講料や関連費用人数や期間、登壇講師によって異なります。お見積りをお出しいたしますので、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
企業文化や個別課題への対応貴社特有のニーズに沿った、プログラムを提案いたします。
サポートやフォローアッププログラムの有無オンラインでの円滑な運営をサポートするテクニカルファシリテーターや、大人数/高難度の研修をサポートするためのサブ講師の手配など、目的や予算、スケジュールに合わせて、その他サポートやフォローアッププログラムの提供(別途見積もり)をいたします。
教材の有無投影資料をすべて配布提供可
研修内容に沿ったワークブックも別途料金で制作いたします

導入事例

業界インフラ業界
実施人数30名(産休育休取得後1年以内の社員と、そのパートナー)
実施目的仕事と育児の両立期の不安を払しょくし、少し先のキャリアに展望をもつ。講師やロールモデルの経験、受講生間での対話を通して、積極的な両立にむけたヒントとネットワークを得る。
内容概略両立期を阻む3つの壁仕事とも育児もチーム力で乗り切る先輩社員からのアドバイス(ロールモデルセッション)両立期でもキャリアを形成するために必要なスキルキャリアプランをたてる
期間6時間(昼休憩を含む)

研修を実施したお客様からの声

受講生の声

  • リフレーミングのワークで、自分の短所をリフレーミングされ肯定的な気持ちになるだけでなく、相手をリフレーミングすることで他者への見方について気づきが多かった
  • 改めてた仕事と生活の両立だけでなく、ライフイベントを経ながらキャリアを築いていくためにどうしていきたいのかを前向きに考えるきっかけになった
  • 交流や意見交換ができたのが良かった。両立不安を乗り越える工夫の共有ではそれぞれの悩みや工夫の共有で盛り上がった
  • ロールモデルの話を聞いて、そのキャリアも諦めない姿に刺激を受けた
  • ロールモデルの話は、共感するものも多く、またパートナー側(男性Rモデル)実状など聞けたのが良かった。今後自分の家庭でもどんな風に活かしていくかを考えられた
  • 同じ会社で同じように育児をしていてもキャリア観は様々だということがわかり、改めて刺激や学びになった
  • 自分のキャリアを考えなければと思いつつ、3年後のありたい姿をイメージすること、ストレッチ目標を考えることが難しい

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