クオリア式女性管理職育成プログラム
女性管理職育成が喫緊の課題である3つの理由
①203030 「2030年までに女性管理職・役員比率30%は必達目標」
あらゆる分野で指導的地位に女性が占める割合が30%になるように定めた数値目標
<203030とは>
②2021年改訂 コーポレートカバナンスコード「企業の中核人材における多様性の確保」
企業の持続的な成長と長期的な価値創造のために定められた指針、"コンプライ・オア・エクスプレイン"(遵守するか、しない場合はその理由を説明する)が求められる項目
③ESG投資の急拡大「ダイバーシティ推進の取り組み状況は重要な項目に」
ESG投資とは環境(Environment)、社会(Social)、企業政治(Governance)の視点に配慮した投資活動
日本におけるダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン推進において、女性活躍推進は最も重要なテーマの1つです。女性活躍推進法や女性版骨太の方針など国全体で取り組みが加速し、いまや推進状況が企業価値を左右していると言っても過言ではありません。意思決定機関に多様性を確保しない企業に未来はないのです。
女性管理職育成に潜む課題
女性管理職の育成が喫緊の課題であるにもかかわらず、なかなか進まない背景には大きく3つの課題が考えられます。
①職場環境にある性別役割意識
働き方改革が叫ばれる中で、未だ多くの企業が長時間労働を当たり前としてきた男性中心の働き方から抜け出せていない状況が見られます。特にそのような企業では制度や仕組みが男性優位のままであることも考えられ、採用や昇進制度などに影響していることも。
また、「なぜ女性だけに特化するのか」という女性活躍推進の取り組みに対し理解を得られていないことも可能性として指摘されます。
②上司のかかわり方のマインド・スキル不足
女性活躍推進は女性だけでなく、企業全体、特に上司のかかわりは女性の成長の重要なポイントになってきます。しかしながら、無意識のうちに男性部下と異なる期待や配慮が、期待をしない、挑戦の機会を与えないなど成長のきっかけを奪い、女性が自信をもちづらい環境になっている可能性もあります。
③女性自身がもつ自分への思い込み、自信の不足
女性はライフイベントの影響を受けやすく、キャリアパスを思い描くことが難しい傾向にあります。それゆえに将来に対して漠然とした不安を抱く「先取り不安」の意識をもつこともあります。
また、自分への過小評価によって己の可能性を閉ざしてしまう「インポスター症候群」も女性に多く見られます。昇進や新たな業務を任されたとき、「自分にはできない」「どうせうまくいかない」と自分への自信のなさから消極的になり成長の機会を見逃すことにつながります。
女性管理職の育成を後押しするカギ
①職場環境に潜むアンコンシャス・バイアスを払しょく
ダイバーシティ推進の一環である、すべての人が働きやすい職場とするための制度や仕組みを整え、採用や昇進などにおける制度や仕組みが男性優位となっていないかを見直し、新たな評価基準を設けることが重要です。
また、女性活躍推進の取り組みに対する理解の促進に取り組む必要もあります。
「エクイティ(公平性)」の視点とも関係しますが、男女間の昇進の機会や挑戦する機会の差に着目したとき、往来の性別役割意識が影響し、男女間での差が生じていることが現実としてあります。昇進に必要とされるスキルやマインドを得るための道が男性よりも長くなっているのです。「公平」とは必要なものを必要な人に必要な分を与える、という考えに基づきますが、道の長さが違えば、必要となるものも違ってくるのではないでしょうか。
②上司の女性部下に対するかかわり方のマインドセットやスキルセットを醸成
管理職の中には女性へのかかわり方がわからない、という悩みをもつ人も多くいます。上司としての影響力をしっかり理解し、女性に自信をもたせるための最適なかかわり方を身につけることで女性の成長機会や挑戦意欲を生み出し前進する力をつけられる働きかけができるようにしていきます。
③女性自身に自信をもたせ、自ら一歩踏み出す力を身につける
どの立場においても、自分に対する自信は重要です。「自分にもできるかも」という気持ちをもたせることで自らが成長の機会を求め、自身のキャリアの選択肢を広げることが可能になります。また、女性同士のネットワークを構築し、孤独感を抱かず刺激を与えあい、悩みや不安も相談しやすい環境を整えることも大切です。
クオリアの提供する女性管理職育成プログラム
クオリア式の女性管理職育成プログラムは、マッキンゼーの提唱する「Centered Leadership」と心理的資本に基づく「HERO」の考えをベースとしています。女性や、上司をはじめとする女性を取り巻くステークホルダーに寄り添い、女性自身の力を最大化するための様々な仕掛けを散りばめた内容になっています。
心理的資本「HERO」の開発が重要
心理的資本とは「人が目標達成をめざし、課題解決を行うために前に進もうと行動を起こすためのポジティブな心のエネルギー」、人間の原動力となる『心のエンジン』とも呼ばれます。ポジティブな心は限られた人のみがもち合わせているものではなく、心理的資本の開発によってどんな人でも得ることができるのです。
また、決して一時的に得る感情ではなく、その後も自身を支え続ける力となるのも心理的資本の強みです。
「HERO」とは4つの要素から構成されています。
どれも欠けてはならない重要な要素ですが、クオリアのプログラムでは自信の源となるエフィカシー(Efficacy・自己効力感)の開発を意識して行います。
自己効力感を開発する4つのはたらきかけ
①達成体験
小さなことであっても自分の目標を達成するために試行錯誤し、達成した体験を得る
②他者から学ぶ代理体験
自分と近い立場の人や共通の目標をめざす仲間の取組みから刺激を受ける
③ポジティブなフィードバック
「あなたならできる」という承認や期待などのポジティブなメッセージを受ける
④適度な緊張感
居心地の良い場所から一歩抜け出し、挑戦空間に飛び込むことでチャレンジ意欲を湧かせる
クオリアのプログラムは4つすべてを実現させ、女性自らが道を切り開いていくためのマインドを確立することを可能とします。
クオリア式女性管理職育成プログラムに散りばめられた仕掛け
このプログラムには女性自身の力を最大化させる仕掛けが盛り込まれています。
上司のガイディング研修
女性部下を育成する上司にも寄り添い、育成・支援をする側としてのマインドセットやスキルセットを通した意識・行動変容を目的とします。
ロールモデルセッション
社内/社外ロールモデルのこれまでの経験や考え方などを共有する機会を設けます。チームを引っ張っていくことだけではない、それぞれの強みを活かした多様なリーダーシップがあることを実感し、「自分にもできるかも」という気持ちが生まれるきっかけを作り出します。憧れの上司も、今の自分と同じように悩みや不安を抱え、数多くの失敗を乗り越えて目の前に立っているかもしれません。(社外ロールモデルは弊社ネットワークにて派遣することも可能です。)
アクションフォー(オプション)
行動変容ツール「アクションフォー」は、オンライン上のコミュニケーションツール。継続的なモチベーション維持と目標達成のための行動を習慣化させることを目的とし、研修期間中使用します。講師のサポートはもちろん、受講生同士のネットワーク強化にも役立ちます。
女性キャリア・リーダーシップ開発のeラーニング(オプション)
事前に学習することで研修前のモチベーションを向上させるとともに、研修中に学びを実感する機会をさらに得られるようになります。
研修の全体像
一度開発すると、その後の女性自身を強くし支え続ける心理的資本ですが、開発には長期的なかかわりが必要となります。
各セッションに「HERO」の要素を散りばめ、多様なワークを盛り込むことで能動的な学びを提供。女性自身が自らの力で道を切り開くための力を最大化します。
研修を実施したお客様からの声
受講生の声
- 役員に対して、自分の意思をコミットするような場はなかなかないので良い機会になった。資料作成は苦労したが、最終的には発表が出来てよかった。
- メンター制度により、管理職の仕事に対する捉え方、進め方、考え方等多くの学びがあった。管理職に対する不安の払拭になった。
- 最初は女性だけがこの研修を行うのは納得がいかないところもあったが、同性でコミュニケーションをとる場を作ったという点においては結果的に良かったと思う。
- メンター制度により、管理職の仕事に対する捉え方、進め方、考え方等多くの学びがあった。管理職に対する不安の払拭になった。
Adviser / Associates クオリア式女性管理職育成プログラムの講師・コンサルタントのご紹介
クオリア式女性管理職育成プログラムの関連サービス
組織開発ワークショップで、職場の相互信頼(ビロンギング)と創造性を引き出します。対話によって、チームが直面する課題を乗り越える機会づくりを支援します。
DEIを企業文化の中核に。インクルーシブリーダーシップ研修で、管理職が自身のバイアスを乗り越え、リーダーのための意識改革とスキルアップを推進します。
女性の心理的資本を伸ばし、リーダーシップを育成する研修。専門的なトレーニングを通じて、女性自身が自らの力を最大限発揮し、多様性豊かな職場を作るための具体的な手法を学びます。
DEIを経営戦略に組み込む組織開発コンサルティング。貴社の推進段階にあわせたカスタマイズプランで、持続可能な組織変容を支援します。
多様性を組織の力に変えるD&I/DE&I研修。気づきと理解を育む双方向カリキュラムで、スキルとマインドセットを醸成し、DEI経営を推進します。
貴社のメンバーをインクルーシブリーダーへ育てるコンサルティング。組織における多様性と包括性の理解を深め、実践するリーダーシップのための具体的な手法を提供します。
女性活躍の土台作りを支援するコンサルティング。女性自身の心理的資本の開発と、管理職のスキルとマインドセットを通して、ジェンダー平等を目指すDEI推進を支援します。
組織のダイバーシティを啓発する最初の一歩を伴走するコンサルティング。多様性の価値を認識し、組織に根付かせるための基本的なガイドラインづくりや施策展開を支援します。
多様性の価値とそこから生み出される成果を組織へ、そして社会へ広げるコンサルティング。貴社とそのステークホルダーとともに、ダイバーシティの終わりなき旅を歩み続けます。